夏の甲子園7日目(4試合)ー第103回全国高等学校野球選手権大会ー
第103回全国高等学校野球選手権大会7日目が20日、予定通り開催された。
第1試合は天候不良が予想されたため、開始時間を8時から9時へと変更。それぞれの試合時間も変更となった。
第1試合 近江8ー2日大東北
投打がかみ合った近江が初戦突破。
初回に相手のエラーで先制した近江は2回、島滝の2ランホームランで3ー0とリードを広げると、7回には新野・島滝・横田のタイムリーで一挙3点を奪うなどした。
先発の山田は5回2失点。2番手の岩佐が4回を7奪三振の力投。投打がかみ合った。
一方敗れた日大東北は、相手投手陣を打ち崩せなかった。
近江・多賀監督
先発の山田について「勝ちにこだわるピッチングをしてくれて、思い通りに試合に入れた。(キャッチャーの)島滝も配球面で良かった」と語った。
守備については「バッテリーがしっかりしているところが守りにもつながっている」とバッテリーを絶賛した。
日大東北・宗像監督
エースの吉田については「打球が当たった直後から腫れがあった」といい、野手としても試合に出られない状態だったことを明かした。
「でも代わって出場した選手たちが持ち味を出してくれた」と選手たちをたたえ、「度重なる順延を経験し、監督としても選手たちの気持ちを維持するのが難しかった」と異例の大会を振り返った。
第2試合 西日本短大付0ー2二松学舎大付
二松学舎大付が接戦をものにした。
0ー0で迎えた6回、二松学舎大付は相手のエラーなどでチャンスを作ると、浅野がタイムリーヒットを放って先制する。続いて丸山がセンター前タイムリーヒットを放ち、2-0としてそのまま逃げ切った。
先発の秋山は9回無失点完封だった。
一方敗れた西日本短大付は、ランナーを出すものの、あと一本が出なかった。
二松学舎大付・市原監督
試合は投手戦。ベンチは投手戦を覚悟していたようで「選手たちには点を取りたいと思うな、我慢比べだ」と話していたという。
先制点については「その前に秋山がピンチを切り抜けていたので、こっちに流れが来るのかなと思っていた」と話した。
なかなかヒットが出る状況ではなく、4番の関にもバントを命じた。「ヒットじゃなくても点数が取れれば」その執念が勝利を呼び込んだ。
西日本短大付・西村監督
秋山は「噂通りの良いピッチャーだった」と話し、「ピンチの時にはギアを上げてきて、あと一本が打てなかった」と完敗だった。
第3試合 樟南0ー2三重
三重が逃げきり勝ち。
三重は2回、7番宝田の犠牲フライで1-0と先制する。4回には1死2塁のチャンスを作ると、8番上山がタイムリーヒットを放った2-0としてそのまま逃げ切った。
先発の上山は9回無失点で完封勝利。次の試合も期待大だ。
一方敗れた樟南は、チャンスを生かせなかった。
三重・沖田監督
投手陣については「上山の調子がよさそうだったので、行けるところまで」と考えていたようで、「その結果完封してくれた」と話した。期間が空いた中での試合。「要所を締めるピッチングで粘り強く投げてくれた」とも語り、絶賛だった。
また追加点が取れなかった攻撃については「西田投手は予選から四死球が少なく、変化球も使うのでロースコアの展開を予想していた」としながらも、「序盤に先制できたのがおおきかった」と話した。
樟南・山之口監督
「チャンスを作ったのにあと一本が出なかった」と残念そうな表情で語った。
「思った以上に上山投手の球威があった。その球を打てなかった」
先発の西田については「力んだが緩急をつけて素晴らしいピッチングをしてくれた」と称賛していた。
第4試合 日本文理6ー8敦賀気比
敦賀気比が乱打戦を制した。
初回に先制した敦賀気比は2回、1番東・2番沼田のタイムリーヒットなど打者一巡の攻撃で一挙5点を奪って6-0とリードを広げる。
日本文理も徐々に差を詰め、8回終了時には8ー4と4点差まで迫る。9回、日本文理は2点を加えて2点差まで迫ったが万事休す。悔しい敗戦となった。
敦賀気比・東監督
まず「(試合の)間隔があいて調整が難しかった。ピッチャーが特に心配だった」と話し始めた。
また「県大会から期間があいていて、実戦感覚が保てなかったので心配はあったが、打線はよく頑張ってくれた」と評価した。
6回の投手交代については「フォアボールが多くなってきて打たれるケースが増えてきたので」交代したという。「次の登板では修正してくれるはずです」とフォローも忘れなかった。
日本文理・鈴木監督
「2回の流れを止められなかった」と悔しそうに話した。
最終盤の粘りについては「見えない力を味方にしてきた。それを最後に出せた」と満足そうに話していた。
明日は4試合を予定している。
ようやく1日に4試合開催できた。これがこのまま続けばいいが……と思う。