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小林英介のブログ

元フリーランスで現在は業界紙記者である小林英介が、てきとーにニュースや好きな野球について書くブログです。

中国包囲網?新しい安全保障協定「AUKUS」が米・英・豪で締結ー小林英介の放言硬論ー

 世界各国の中国包囲網が日に日に増している。15日、アメリカとオーストラリア、そしてイギリスが新しい安全保障枠組みを締結した。その名は「AUKUS」(オーカス)アメリカ(USA)、イギリス(UK)、オーストラリア(AU)を合わせた言葉だ。この3国で協定を結び、中国に対応していくという。

 

 中国は世界での存在感を高めている。中国に面する南シナ海では、インドネシアベトナムなど、多数の国が領有権を争っている。さらにミャンマーでは民主政権が崩壊し、アウンサン・スー・チー氏らが率いる民主勢力が排除された。現在は軍事政権がミャンマーを握っている状態だ。中国はそのミャンマーをつたって中東からの石油等を中国まで輸送する計画を練っているとされている。ミャンマー国内にも線路が敷かれ、鉄道を利用してその石油を運ぶ計画なのだ。  

 

 もちろんそれはマレーシア・シンガポールの間にあるマラッカ海峡アメリカが封鎖した場合の話。ただ前述の通りアメリカと中国は関係性が悪くなっており、将来における封鎖の可能性も否定できない。中国からすればそれを見越してミャンマーを利用したい願望がある。

 

 アメリカはトランプ政権から続く対立関係をバイデン政権が継承。またオーストラリアは中国に対し、新型コロナウイルスについて調査を要求したたため、貿易に関する対抗措置を中国が取り、関係が悪化している。イギリスはウイグル人権問題を巡って関係が悪化。イギリスがウイグル自治区への担当者(公安)に制裁を加え、中国が対抗措置でイギリス議会議員などに制裁を科した経緯がある。

 

 BBCニュースが伝えたところによると、アメリカのバイデン大統領・イギリスのジョンソン首相・オーストラリアのモリソン首相が15日、共同声明を発表。オーストラリア海軍の原子力潜水艦保有を共同で支援する。またBBCでは「最大のパートナーシップになる」とのアナリストの声を紹介したうえ、アメリカにある中国大使館が「イデオロギー的偏見だ」と非難したという。

 

 AUKUSは中国の海洋進出を念頭に、同盟力を強化したい3国の思惑が一致した結果、締結されたと見ることができる。中国政府は16日、TPP(環太平洋経済連携協定・環太平洋パートナーシップ協定)加入申請を行ったと発表し、ますます影響力を強めることが予想される。緊迫するアジア太平洋・米中関係はどこへ向かうのだろうか。