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小林英介のブログ

元フリーランスで現在は業界紙記者である小林英介が、てきとーにニュースや好きな野球について書くブログです。

岸田新総裁誕生~総裁選振り返りと今後の政局を占うー小林英介の放言硬論ー

 29日に開票された自民党総裁選挙。計4人が立候補した戦いは、岸田文雄氏の勝利で終結した。岸田派、いわゆる宏池会からは宮沢喜一元首相以来、久しぶりの総裁誕生となる。

 さて、今回は総裁選で岸田氏が選ばれるまでの流れを振り返りつつ、これからの政局を展望していこう。

 

 総裁選に立候補したのは、河野太郎氏、岸田文雄氏、高市早苗氏、野田聖子氏の4人。現・総裁の菅義偉首相は、総裁任期を迎える今月末をもって退任するため、誰が勝利しても新総裁であり首相となる選挙だった。

 29日に行われた第1回目の投票では、以下のような結果となった。

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 議員票では①岸田②高市③河野④野田の順で、テレビでの「河野氏優勢」報道はどこへ行ったものかと思った。が、党員票は①河野②岸田③高市④野田の順で、党員における河野氏の強さが際立った。

 以上の結果により過半数を獲得した候補はおらず、岸田氏と河野氏(合計票の上位2人)の決選投票となった。

 決選投票の結果は以下の通り。

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 岸田氏が議員票で圧倒的な成績を残したのにも関わらず、やはり都道府県票は河野氏が強かった。ところが、議員票は河野氏より岸田氏の方が1回目の投票数が多かった。報道では高市候補と連合を組んでいたとの情報もあり、「対河野戦略」は功を奏した模様だ。

 この結果、岸田氏が新総裁に就任する運びとなった。

初めに手を挙げた岸田氏

 菅首相が次期総裁選に出馬しないと表明した。誰が候補として名乗りをあげるのか。様々な報道が世間を賑わす中、一番始めに手を挙げたのは岸田氏であった。

 他の候補は会見を1回開くのみだったのに対し、岸田氏は数回に分けて会見を実施した。菅政権で露呈した「説明しない政治」ではなく、「国民に丁寧に説明する」「話し合う」ことを重視するとした。また経済面では「新自由主義からの転換」を合言葉に、地味ながらも選挙戦を戦って総裁に上り詰めた。

後半に失速した河野氏

 行政改革・ワクチン担当として政権を支えている最中での立候補となった河野氏。「いつか、星に手が届くかもしれない」、出馬会見でそう話した河野氏は、総裁選の前半を好位置で戦っていた。

 しかし選挙戦の後半からは、河野氏の弟が社長を務める「日本端子株式会社」と中国の関係が一部で取りざたされた。また総裁選を通じ、河野氏の発言が変化したことなどを受け、これまた一部から苦言が呈されることもあった。

 

 このように、選挙戦前半は岸田氏と河野氏がリードを広げ、盤石な戦い方をしていたとみてもいいだろう。ところが、後半からは後述する高市氏の伸びや、前述した河野氏の問題で様相が変わってくる。

保守・ネットから人気も人脈不足の高市

 保守層から高い人気を誇った高市早苗氏も出馬を表明した。たびたび「美しく、強く、成長する国」と話し、海洋進出が続く中国への対応やサイバーセキュリティー、新型コロナにおける「ロックダウン」の検討など、新しい視点から自身の考えを主張した。

 しかしながら、無派閥という不利がたたってか、1回目の投票で3位となって決選投票に進めなかった。若者やネット、保守層からの支持はあったものの、その知名度は全ての人に当てはまるわけではなかった。

 私も高市氏を応援していたが、前述の範囲での支持はあったと感じる。ただし、党内での人脈が足りずに開票日を迎えてしまった。これからは人脈作りが課題となるだろう。

出遅れ感が拭えなかった野田氏

 そして最後に出馬を表明したのが野田聖子氏だ。「子育て」や「女性」を前面に出し、寄り添う姿勢で選挙戦を戦うとみられていたが、存在感は薄かったといえよう。 

 本人は「事実無根」と否定しているが、一部では野田氏の夫が「元暴力団員」だとする報道がある。加えて河野、岸田、高市の3名で終わるとみられていたところに野田氏が「ギリギリで」推薦人を集め、ようやく出馬できたといったイメージもある。あまり満足のいく選挙戦ではなかったであろうが、「(総裁選に)出たことに意味がある」との声もあり、これからの処遇にも注目だ。

 

今後の展望

 今後の日程としては幹事長や官房長官などを決める、いわゆる「党役員人事」を行う。重要ポストである官房長官、幹事長のポストに誰が就任するかが注目される。次は10月4日召集の臨時国会首班指名で岸田氏が選ばれ、100代目の内閣総理大臣に就任する。

 総理大臣に選ばれると、組閣が待っている。党役員人事とは違い、国務大臣を決めていく。それが終われば解散し、総選挙になるとも言われている。選挙の日程はまだ決まっていないが、11月中の投開票が有力視されている。

 今回の衆議院選挙の争点は、「以前の選挙~菅政権までの評価と、岸田新政権への期待」になるだろう。自民・公明の議席が減るのか、増えるのか。野党勢力は現勢力よりも議席を伸ばせるのかが焦点となる。

 

 ひとまず、明日くらいまでに党役員人事が決まる。このブログでも詳細をお伝えする予定だ。

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