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小林英介のブログ

元フリーランスで現在は業界紙記者である小林英介が、てきとーにニュースや好きな野球について書くブログです。

ウクライナ負傷兵を自衛隊病院が受入れへ、「核共有」含め日本はもっと備えを強化すべきだ

 いまだ終わりが見えないウクライナ紛争の中、ウクライナの負傷兵を日本の自衛隊病院が受け入れるとの情報が入ってきた。ロシアは中国や北朝鮮らと手を組み、対抗している。紛争の行く末が不透明な現状だが、「日本としてできることはやっておく」と考えたうえでの受け入れ表明なのだろう。

 毎日新聞の報道では浜田靖一防衛大臣がコルスンスキーウクライナ駐日大使と会談し、5月18日にも支援内容を伝えるとの憶測がある。

 広島では同月19日から「広島サミット」(主要7か国首脳会議)が始まる。もちろん日本は「議長国」として世界へ向けた何らかのメッセージを発する必要があるが、大きな焦点としてはロシアら専制国家に対してどのような牽制をしつつ、どうやってそれらを首脳宣言にまとめあげるかとの点である。

 前述のとおり日本は「できることはやっておく」とのスタンスしかとれない。「やりたいけれどできない」というもどかしさは大変理解できる。
 筆者は安全保障上、日本も核兵器保有する又は核共有で専制国家に対応する必要があると考えている。日本の周辺を見渡すと、前述のようなロシア、核実験やミサイル発射を続ける北朝鮮、そして台湾への侵攻が迫っているとされ、わが国固有の領土である尖閣諸島周辺で監視活動を続ける中国と、多くの専制国家に囲まれている現状がある。

 日本ではこれまで核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」という原則を示した「非核三原則」を守ってきたが、そういった法令があるわけでもない。あくまで政府見解であるが、反発は根強い。そこで注目したいのが「核共有」(核シェアリングともいう)だ。

 世界の常識は「相互主義」だ。相手が核を持つならば日本も核を所有に近い形で保持すべきだ。「核共有」は文字の通り、核兵器を別の国と共有するもの。アメリカの核兵器を日本の岸壁などに配置し、共同で運用する。そうすれば、緊急事態にも対応できるのだ。

 昨年に暗殺された安倍晋三元首相は生前、核共有について「わが国はアメリカの核の傘のもとにあるが、いざという時の手順は議論されていない」としつつ、「国民や日本の独立をどう守り抜いていくのか現実を直視しながら議論していかなければならない」と見解を示している。

 一方、核共有について、日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」(WEB)は2022年3月5日付で『「核共有」議論 日本が核攻撃に加わる暴論だ』との「主張」を掲載。『米国との「核共有」という議論は、核使用も辞さない姿勢を示すプーチン・ロシア大統領と同じ立場に身を落とすもので、有害でしかありません』と書いているが、いつ日本が「核攻撃に参加する」とでも思っているのか。

 日本が何もしていない国に対して核攻撃をすることはありえない。そうなれば大問題に発展するのは確かだが、日本がそういったことをすることはない。なぜ「だめだだめだ」などと弱腰なのだろうか。そのような姿勢が日本の安全保障問題を停滞させているのだと忠告しておきたい。

 

(同じものをnoteにも書いています)