選挙について思ったことー東京都議会選挙を傍観してー
4日に投開票された東京都議会選挙。
注目は都民ファーストの会、自民党が過半数を超える議席数を取れるか、第1党となれるかが争点だった。
選挙は結局、自民党が33議席、都民ファーストの会が31議席、公明党が23議席、共産党が19議席、立憲民主党が15議席などの結果になり、自民・公明合わせて過半数である64議席に届くことはなかった。
<トピックス>
①自民党は議席数増も立候補者数60人の半数を少し超える結果に
選挙前は25議席だった自民党でしたが、今回の選挙では33議席と議席数は増加したものの、議席数は伸び悩む結果に。私はもう少し議席数を伸ばすだろうと思っていましたが、異なる結果となりました。
新型コロナウイルス対応などにより、自民党に対する信認を得られなかったという指摘も一部から上がっており、今年行われる予定の衆議院議員選挙までにどれだけ形勢逆転を図れるかが焦点となります。
②1人の取りこぼしもなかった公明党
選挙前は23議席だった公明党。今回の選挙の立候補者数は23人で、当選者数も23人。なんと1人も取りこぼしていません。この結果は驚くべきものです。コロナ禍において十分な選挙活動が行われていなかったにもかかわらず、この結果。
公明党は支持母体を含む「組織票」が大きな影響を及ぼしており、今回の選挙でも「本領を発揮」したと考えていいでしょう。
選挙前の議席数は48議席。これが今回の選挙で56議席となり、8議席増えましたが過半数は超えられませんでした。
③着実に議席数を増やす共産党
共産党の選挙前議席数は18。今回の議席数は19でした。横ばいといった方がよさそうです。
当時の民主党が政権交代を果たした2009年の東京都議会選挙では、共産党の議席数は8。2013年の選挙では17と躍進。
そして2017年の選挙では19。確実に議席数は増えています。国政選挙でも比較的健闘している共産党。次の衆議院選挙でどれだけ勢力を拡大できるかが注目となります。
今回の選挙で気になったのはこれくらいでしょうか。
立憲民主党なども議席数を伸ばしましたが、微妙なところでしょう。印象は薄く感じました。
今回の選挙は、どの政党も「うーん」という結果になったと私は思います。
④投票率の低さをどう考えるか
2021年の東京都議会選挙の投票率を、皆さんは知っていますか?
その数字42.39%。この投票率は過去2番目に低い数字だったといいます。(ちなみに最低は1997年の40.80%)
これだけ投票率が低ければ、たとえ当選したとしても「選ばれた」と内心喜べないのではないかと思いますが、どうでしょうか。
近頃、若者が政治に関心を持たずにけしからん!という声をよく聞きます。
実際、私の友人にもそのような人がいます。
政治に関心がなく、投票に行くことも面倒。
貴重な休日を「選挙ごときに」奪われたくない。時間がない。
そう言って選挙に行きたがらないのです。
私は昔の選挙の投票年齢であった20歳から、選挙があるたび欠かさずに選挙に行って投票しています。必ず選挙に行って自分の意思表示をする。たとえそれが死票になったとしても、必ず投票します。
当選する候補がいれば、必ず落選する候補もいます。死票は必ず生まれます。自分の投票した人が当選しないなんて意味がないと嘆くだけでは、まったく意味がありません。
ちまたでは「選挙割」なるものが登場しているようですね。
選挙に行った証である投票済証明書をもっていけばお得にお買い物ができるなど、選挙を用いたビジネスも行われています。
でも、どうなんでしょうか。
そこまでしないと、選挙に行かないものなのかなと思います。
もちろん、この取り組みを全否定はしません。素晴らしい取り組みだと思いますが、自分だったら、使わずに終わってしまうだろうなと。
選挙に行くことが、こんなに面倒に思われてしまうんだと考えたこの頃です。
自国の政治について考えることは、素晴らしいことです。どの政党でもいいので、次の選挙のときは投票所に行くようにしましょうね。
もちろん、白票でもOK。投票所に行って、選挙について考えるだけでも大きな違いがあるはずです。
どこでもいいから、投票してみようよ。
皆さんにこの思いが伝わることを祈っています。