夏の甲子園３日目（４試合）ー第１０３回全国高等学校野球選手権大会ー

３日連続の順延を経て、ようやく試合が開催された。第１０３回全国高等学校野球選手権大会は３日目。これからは試合日程と天気との戦いになる。

第１試合　帯広農２ー４名桜

名桜が逆転勝ち。

名桜は初回に福留の犠牲フライで１点を先制する。しかし帯広農業は３回に１点、４回にも１点を奪って逆転する。

ところが名桜は５回、３番石田・４番真柴の連続タイムリーで逆転。そのまま逃げ切った。

投げては先発の風間が９回２失点の粘投。次に希望を繋げた。

一方敗れた帯広農業は、名桜先発の風間に対して粘りを見せたものの、あと一歩足りなかった。

名桜・輿石監督

試合について「うまく先制できたが、前回とは違う展開になってしまったので、慌てたという感じはあった。逆転してくれると思っていた」と話した。

先発の風間については「変化球のコントロールが今一つだったが、ナイスピッチングだったと思う。ランナーを２塁においてからはしっかりと投げられたんじゃないかと思う」と評価した。

また「（相手が）ストレートを狙ってきていたというのもあり、高めのボールをうまく使いながらカウントを取れた」「一戦一戦決勝戦のつもりで、次の試合も頑張っていく」と話した。

風間投手

「仲間がしっかり打ってくれて、助けようという思いで投げた。気を引き締めて次に臨みたい」と話した。

「悪い球と良い球がはっきりしていた。次の試合ではもっとキレのある球を投げていきたい」と前を見据えていた。

第２試合　県岐阜商２ー３明徳義塾

明徳が終盤に逆転した。

明徳義塾は６回、１－０と１点を追う展開で４番加藤のタイムリー２塁打、５番代木の犠牲フライで１－２と逆転する。ところが８回に同点とされ、終盤戦へ。９回の表、県岐阜商業は三者凡退。その裏、明徳は四球と送りバントで１死２塁のチャンスを作ると、３番の森松がサヨナラタイムリーヒットを放って勝負を決めた。

明徳義塾・馬淵監督

「苦しい試合だったが、勝てて良かった」

サヨナラの場面について「あそこは気持ちで行け、食いついて行けと言っていた」「流れがこっちにあったのかなと思う」と話した。

「甲子園で聞く校歌は良いですね。卒業生も歌っていたんじゃないかと思う」と感慨深げだった。

明徳・森松

「１打席目から自分のバッティングができなかった中で、監督から『ここまで何しに来たんや』と声をかけられて気持ちを入れ直して打席に入った」

「センバツで負けた時から甲子園での借りは甲子園で返すという気持ちでチーム全員で取り組んできた結果です」と話していた。

第３試合　神戸国際付２ー１北海

神戸国際大付属が逃げ切った。

神戸国際大付属は２回、９番川西、２番山里のタイムリーで２点を先制する。一方北海は５回に１番山田のタイムリーで１点を返すが、あとが続かない。試合はそのまま進み、神戸国際大付属が２－１で逃げ切り勝ち。

北海は多くのチャンスを生かせなかった。

神戸国際大付属・青木監督

北海については、「木村君がすごいいい投手なので、立ち上がりにたまたま点が取れたので良かった」と話した。

先制のスクイズについては「木村君からどうやって点を取ったらいいのかと思っていた」と執念の先制点であることを明かした。

「スタンドに来られない生徒の分も勝てて良かった」とも話していた。

神戸国際大付属・阪上

「北海高校は強かったです。選抜では思うようなピッチングができなかったので、今日は自分の投球を心掛けた」

「変化球で打たせていけたのも良かった」と力強く話した。

北海・平川監督

「また強くなって甲子園に戻ってきたい」と話した。

先発の木村については「球数が多くなった。継投も考えたが、展開を考えて最後まで投げさせた。良く投げてくれた」と褒めていた。

第４試合　小松大谷６ー７高川学園

高川学園が史上最遅となったゲームを制した。

３回を終えて４－０と４点を追う展開となった高川学園は４回、相手のエラーや４番立石の本塁打などでたちまち同点に追いつく。そして６－６で迎えた９回、高川学園は１死満塁のチャンスを作ると、一番の山が押し出しの四球でサヨナラ。時計の針が９時４０分を回った史上最遅の試合は、意外な決着だった。

高川学園・松本監督

「精神的にも技術的にも幼いチームが大きな舞台で活躍する姿はたくましく思いました」（１６日の日刊スポーツより）

高川学園・山崎

「ベンチでは最終回で勝てるよ、と言っていた。粘り強さがあった。」（１６日の日刊スポーツより）

４日目は４試合を予定している。