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小林英介のブログ

元フリーランスで現在は業界紙記者である小林英介が、てきとーにニュースや好きな野球について書くブログです。

総裁選は「根回し」と「選好」で左右するー小林英介の放言硬論ー

 29日開票の自民党総裁選挙まで1週間を切り、各候補の政策や発言などもまとまってきたと考えていいだろう。あとは29日までに、どれだけ現在の状況よりも支持を得ていくかがカギとなる。加えて「根回し」も必要になる。何の根回しかといえば、ただ一つ。「決選投票にもつれ込んだ場合に、よろしくね」。これだ。

 

 weblio辞書(デジタル大辞泉)によると、根回しとは「交渉や会議などで、事をうまく運ぶために、あらかじめ手を打っておくこと。下工作」をいう。

 

総裁選は決選投票になる可能性がある

 以前、以下のような記事を公開した。

chimatabaseball.hatenablog.com

 この記事で触れているように調査に関する疑問点はありながらも、報道各社は世論調査を行って総裁選候補者の支持率を調査している。トップの支持率と次位の支持率を比較すると開きがあるが、この開きが29日の開票でどう変化するかは不明だ。

 

 そもそも総裁選のルールとして、1回目の投票で誰か候補1人が国会議員票・党員票(事前投票。得票数をドント式で分ける)各382票、計764票の過半数383票に届いた場合は、その候補が当選となる。ところが、今回の総裁選は接戦が予想されているため、この過半数383票を獲得する候補が現れることはないと思われる。その場合は、投票数が多い2人による「決選投票」が行われる。

 

 決選投票は国会議員票382票と、47都道府県票47票を合計した429票で争われる。決選投票は単純に「多い票を獲得した方が勝利」となり、圧倒的に国会議員票が多いため、国会議員の「根回し」が重要な戦略になるのだ。

 

決選投票は様々な可能性を含む

 まず、この4人の中で派閥に属しているのは2人。河野候補(麻生派志公会)と岸田候補(岸田派・宏池会)だ。高市候補と野田候補は無派閥であることも付け加えておく。

 今回は派閥に関係なく投票先を決めてよいとの動きがある一方、決選投票になった場合、やはり最終的には「派閥」に沿う形で投票先が決まるという分析がある。

 

 毎日新聞の8月28日の配信記事によると、麻生派は53人、読売新聞オンラインの7月9日の記事によると、岸田派は47人。人数で見れば麻生派が有利とみられるが、前述のように派閥内でも支持者が割れており、どう転ぶか分からない。そこに選好が混ざると訳が分からなくなる。選好とは、個人が持っているある対象に関する好みをいう。情勢が混沌してくると、根回しと選好が全てを左右するのだ。

 

先が読めない総裁選、報道にも目を光らせよ

 選挙まで1週間を切ったため、報道にも注意しなければならない。例えば、少し騒動になっている河野候補の件や野田候補の件などだ。

 テレビを見ていると、これらに関する目立った報道はない。今、報道しない理由としては、色々考えられる。1つは口止めされている、また1つはネタとして取り置きしている、そしてもう1つは、気が付いていないーである。

 報道すべきことをせずに、報道を名乗ってはいけない。それを防ぐため、私たちが直していかなければ報道の質は上がらないと思っている。

 

 ぜひ読者の皆さんも報道に目を光らせ、指摘してほしいと願う。