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小林英介のブログ

元フリーランスで現在は業界紙記者である小林英介が、てきとーにニュースや好きな野球について書くブログです。

中国をけん制?クアッド首脳会談開催へ〜「一帯一路」と中印関係ー小林英介の放言硬論ー

 アメリカを訪問中の菅首相は24日(日本時間)、インドのモディ首相と会談した。会談では中国情勢について意見交換し、日・印で連携を緊密にしていくことで一致。ロイター通信によると、会談には中国に対するけん制の意味があり、「安全保障や経済分野で協力することも確認した」という。さらに25日には日・米・豪・印の4か国で首脳会談を開く予定だ。

 

米・英・豪は「AUKUS」を締結

 また15日、アメリカ・イギリス・オーストラリアは軍事的連携の枠組み「AUKUS(オーカス)」を締結した。AUKUSは海洋進出を続ける中国を念頭に置き、締結した意図もある。それに加え、日・米・豪・印の4か国が組織する経済・安全保障枠組み「クアッド」との関連もあり、25日に首脳会談が実現する模様だ。

 

インドは中国と不仲、中国は引き離し画策

 ちなみに、インドと中国の関係は著しくない。その最たる例が、不明確な国境を契機として勃発した1962年の「中印国境紛争」である。国境地帯では衝突が続き、昨年も中印国境で両国の武力衝突が発生している。

 このような関係にある両国だが、中国が歩み寄る姿勢を見せた。今年4月、新型コロナウイルス感染拡大を受け、中国がインドに対して人工呼吸器等の支援を表明。その裏には問題の解決を図ると同時に、インドの「クアッド離脱」を画策しているとの見方もある。

 

「一帯一路」とマラッカ海峡

 中国は、インドネシア・マレーシア付近にある「マラッカ海峡」を重要地点の1つとしている。以前、中国は「一帯一路構想」なるものを提唱。ユーラシアやヨーロッパなどを巨大な地域経済圏とする構想だった。もしマラッカ海峡が封鎖されてしまえば、船が通れなくなって物資輸送の障壁となって流れが悪化。構想にも影響が及ぶ。封鎖の可能性を考慮し、ミャンマーに鉄道を敷いて中国まで物資を運ぶ計画もあるとみられる。

 

菅首相は計4ヶ国訪問、ワクチン追加要請も

 菅首相にとっては、首相在任中で最後の外遊となる。初の海外訪問は昨年10月。インドネシアベトナムを訪問し、ベトナム在留邦人代表者との昼食会に出席するなどした。今年4月のアメリカ訪問ではアメリカのバイデン大統領と会談。「日米両国は、両国のパートナーシップが今後何十年にもわたり、両国の国民の安全と繁栄を可能にすることを認識し、確固たる同盟という考え方そのものへの投資を新たにする」と日米首脳共同宣言を発表した。またファイザー社CEOのアルバート・ブーラ氏と行った電話会談で、新型コロナワクチンの追加供給を要請した。6月にもG7サミットが開かれたイギリスを訪問した。

 

新首相の外交に期待

 菅首相は9月で退任する。安倍元首相の後を受け継ぎ、不器用ながらも日本の先頭に立っていたと思われる。是非、次期首相には積極的な外交を行ってもらい、日本の底力をアピールしてほしい。